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2018.09.13

新築戸建て「ホテルライフ以上の住まいを」

昼間は外光をたっぷりと取り入れ、夜は間接照明が心地よく家族を包みこむ。杉並区の閑静な住宅地に立つIさんのご自宅は、玄関側の外観は窓が少なくシャープな佇まい。しかし中に入ってみると、リビングには大きな窓があり気持ちのいい風が流れていました。
「山田悦子(以下、山田)」
「施主I様(以下、I様)」

 

Iさんとエツコさんとの出会いを教えてください。

 

I様 この家を建てる前に、コーポラティブハウス※に入居していたんですが、その時に建築設計を担当してくださったのがエツコさんで。とっても素敵な空間を創っていただいたんです。海外旅行から帰ってきても「やっぱりウチの方がいいわー!」と思える家でした。海外のいいホテルから帰ってくると現実に引き戻される感じ、それが全然なくて!

 

山田 ご夫婦ともに外資系でお仕事をなさっていて、海外生活の経験もおありでしたから、海外のホテルにもたくさん行かれた機会があったんだと思います。で、前のコーポラティブハウスの設計の際は「ホテルみたいな空間にしたい」というオーダーをいただき設計しました。浴室からのビューがすごいんですよね。これを創らせてくれるお客様もなかなかいないです。(笑)

 

以前お住まいのコーポラティブハウス

 

I様 その後子どもが生まれて、家も手狭になってきたので一戸建てを考えたんです。それはもう、中古も見たし、建売りも見たし、大手ハウスメーカーにも他の建築設計事務所にも行きましたが、どこも自分たちが気に入る提案にまで至らず、結局一周まわった感じでエツコさんにお願いすることにしました。
今振り返れば、「もうエツコさん以外ない!」という確認作業だったのかな。
土地は自分たちで探して先に購入したので、エツコさんにも見ていただき、家づくりを進めていきました。

 

山田 Iさんのご両親がお近くにお住まいでよくいらっしゃると伺ったので、ご両親の足腰の負担軽減も含めて1階にリビングという案と、ただ隣の家との距離があまり取れないのでリビングからのビューをより良くするために2階にリビングという案の2パターンでご提案をしました。

 

 

I様 結果的に2階にリビングに決めましたが、親が2階に上がる負担を考慮して階段の蹴上を調整してくださったので、両親が来るたびに「上がるのが楽だわ〜この階段いいわ〜」と絶賛されるんです。(笑)ネガティブなポイントだったところが、褒められる結果になっちゃったという訳です!

 

山田 そうですね、当初からご両親のことは伺っていましたので、階段は緩やかに設計するよう意識しました。また、敷地が住宅密集地のため、窓からの眺望も外の目線が気にならないように設計しています。

 

I様 そうなんです。リビングのテラスからの景色はとても開けて感じるのに、外からの目線はまったく気にならないですね。土地をしっかり理解して設計してくれていると思います。

 

 

I様 キッチンもこだわりたかったので、エツコさんにショールームに同行してもらい、カウンターの高さやシンクの深さなど自分たちのちょうどいいサイズに採寸をしてもらって、大満足なものになりました。
そう!ソファの背部分の壁の仕上げ材料は外壁なんですよ!すごくいい質感と色でしょ。外壁を室内で使うとか、こういったことはエツコさんとしかできなかったですね。エツコさんの事務所でサンプルを色々と見せていただいて決めました。
とにかくエツコさんのセンスがいいので信頼感は絶大でした。「エツコさんがそうするならそうしよ〜」といった感じで。(笑)

 

山田 ありがとうございます!

 

I様 エツコさんはヨーロッパで働かれていた経験があるから、和も洋もモダンも全部ミックスできるんだなと思います。最初のコーポラティブハウスがまさに「こんな家が日本で創れるなんて!」って思いましたからね。
この家に友人が来宅するとみんな驚きます。仕事柄外国人の友人が多いのですが「日本でこんなおしゃれな家みたことないよ!」「なんて素敵なの!!誰が創ったの?!!」って。

 

山田 私ではなく、創ったのはIさんご夫婦ですよ。
コーポラティブハウスで信頼関係を築けたので、私の方こそとてもやりやすかったです。また、当初より明確にご要望をお伝えしていただけたのもよかったです。

 

I様 コストバランスも相談に乗っていただきました。1日の大半を過ごすリビングの床には無垢材部分が厚いフローリングを使っているけれど、寝室に関してはコストパフォーマンスの良い床材を使っています。素材の選択肢も色々と用意してくださったのでデザイン性も損なわなず、とても満足なものを選ぶことができました。
室内の壁材も、ポイントになる箇所はあえて外壁を使って左官さんに仕上げてもらって、逆に周りはクロスを貼って。でもクロスといっても、まるで塗装のように見えるものを選んできてくれてこれまた満足な仕上がりになりました。

 

 

こちらのご自宅の照明は“照明デザイナー”の方が設計に参加されていると伺いました。

 

山田 コーポラティブハウスでも照明デザイナーさんに入っていただいたんです。その空間を体感されて、気に入っていただけたので、この家でもそのデザイナーさんに参加していただきました。

 

I様 主人が煌々と明るいのが苦手で。外光が入る時間は充分明るし、夜も目障りな明るさが全くなくて、すごくいいです。明るさを自分の気持ちいい光量に調整してくれているので心が休まります。

 

山田 今はダウンライトのみですが、将来ペンダントライトを取り付けたいとなった時に対応できるよう、天井に電線を通してあるんです。

 

 

工務店選びはどうされたんですか?

 

山田 3社で相見積もりを取り、値段と対応方法、建築家との家づくりを楽しんでいただける工務店さんか見て決めていきました。値段だけで判断してもダメなので。

 

I様 現場も随時チェックしてくださるので安心でした。自分たちも現場見学して大工さんとお話したり、いい経験でした。
壁材を決めきれないでいたのですが、現場に素材を持ち込んで、実際の空間の中で納得して決めることができました。

 

山田 工務店にもよりますが建てた後に検診のサービスがあって、Iさんのお宅は6ヶ月検診でお伺いさせていただきましたね。

 

I様 エツコさんにはその後もちょくちょくご連絡させていただいています。友人が来宅すると「設計士紹介して!」と言われるし、この前も友人の中古物件の構造問題に相談に乗っていただいたり。

 

山田 ご紹介ぜひお待ちしています。(笑)

 

 
※ コーポラティブハウスとは、入居希望者が集まり、事業主となって土地取得から、設計士、建築業者の手配まで建設に関わる全てを行って建てられた集合住宅のこと。
 

 

 

=編集部後記=

 

外国人のご主人と海外経験が豊富な奥様が、細部にまでこだわり抜いたI様邸。モダンでクールな外観から、白を基調にした美しく凛としたリビング、間接照明は目立たずともしっかりと明るさを確保し、水周りは生活動線に合わせた配置で使い勝手がよい、海外旅行から帰っても日常が日常ではない空間…まさに「オシャレ」のひとことに尽きる、そんな憧れのお住まいでした。

 

written by 編集部(江尻・オガワ)

 

 

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